モノクロの音色よ鮮やかに響け
その引き出しの一つ一つに、小さな点字のラベルシールが貼ってある。
「右側は春から秋物。左側は冬物。
上から、上着、ズボン、下着、靴下になってる。
乾いた洗濯物は同じようにしまうように」
「わかりました」

川畑が開けて見せた引き出しには、黒い服ばかりが、オシャレな服屋の棚のように綺麗に畳んでしまってあった。

二階は他に、各部屋の窓から出れる広いテラスと、トイレだけだったので、下へ降りた。
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