モノクロの音色よ鮮やかに響け
ほとんど売り言葉に買い言葉で、ほったて小屋センターや大滝さんへの些細な不満までぶつけて、川畑邸へは自分が奉仕で行くと言って、辞めてしまった。

大滝さんは最後に、
『あなたに任せた私も悪かったわ…』
と言っていた。
私はその言葉で、期待されていた事と落胆された事を知って、小さな事まで責めてしまった事を後悔した。

センター長であり、ビジネスマンとしての大滝さんの立場もあると理解していたのに…。

それに、担当していたおばあさんと、急に別れなくてはならないのは、悲しかった。

私はまた、お風呂で少し泣いたけど、川畑に関してはやっぱり譲れなくて、翌日からも通い続けていた。
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