モノクロの音色よ鮮やかに響け
そう思うと、何とかしなくちゃと焦った。

川畑もそう思って考えた結果の提案だったのだろうか。
でも、川畑だって自分が雇うと言っても親のお金だろう。

私は、何か良い案はないかと考えて、話そうと思っていた知也の学校の頼み事を思い出した。

もし川畑がピアノを引き受けてくれたら、私の両親も感心するだろうし、学校側も奉仕でとは言わないだろう。
川畑は自分のお金が出来るかもしれない。

良い事ずくめのような気がして、私は少し興奮気味に川畑にその話をした。
それと、川畑に雇われるつもりはないって事は、はっきり伝えた。
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