モノクロの音色よ鮮やかに響け
合唱部の歌が終わると、会場は割れんばかりの拍手に包まれた。

私は最後まで集中して自分の役目を果たせた事にホッとしながら、初めて観客席を見た。

立ち上がって拍手してる人もいて、私はその中に、お父さんとお母さんの姿を見つけた。

お父さんは私と目が合うと、軽く手を上げた。
お母さんは泣いていた。
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