モノクロの音色よ鮮やかに響け
私は二人の重い雰囲気にハラハラしながら、器材室の中で待った。
「名誉欲は満足されたのですか?」
川畑の、笑っているかのような声。
あ…大丈夫だ、こういうトーンで話す時はきっと、怒ってない。
私は少しホッとした。
「いや…教頭になってみると、只の一教師だった頃が懐かしい」
教頭先生の声は穏やかだった。
「あの時は…教え子の成果が自分の事のように嬉しくて…いや、そんな事を言ったら良く聞こえるかもしれないな。
私は君の才能が自分の手柄のような気がして、評価されたかっただけだった。
君への思いやりに欠けていた。」
何があったのかはわからなかったけれど、教頭先生の言葉は真剣で、後悔と謝罪の気持ちが伝わって来た。
「もういい…服部先生が居なければ、今の俺はなかった」
川畑の言葉に、二人の間のわだかまりが解けたのを感じた。
「名誉欲は満足されたのですか?」
川畑の、笑っているかのような声。
あ…大丈夫だ、こういうトーンで話す時はきっと、怒ってない。
私は少しホッとした。
「いや…教頭になってみると、只の一教師だった頃が懐かしい」
教頭先生の声は穏やかだった。
「あの時は…教え子の成果が自分の事のように嬉しくて…いや、そんな事を言ったら良く聞こえるかもしれないな。
私は君の才能が自分の手柄のような気がして、評価されたかっただけだった。
君への思いやりに欠けていた。」
何があったのかはわからなかったけれど、教頭先生の言葉は真剣で、後悔と謝罪の気持ちが伝わって来た。
「もういい…服部先生が居なければ、今の俺はなかった」
川畑の言葉に、二人の間のわだかまりが解けたのを感じた。