モノクロの音色よ鮮やかに響け
「わぁ…カッコイイ」
しまった、と思った時には思わず心の声が出てしまっていて、私は恥ずかしかった。

でも饒舌な店員さんはもっとベタ褒めで、
『いやぁ、着る人がいいから服が映えますね~』とか
『肩や袖を調整しなくて大丈夫なのはスタイルがいいからですね~』とか、全くその通りだけどなかなか口に出しては言えないような事をスラスラと言って、なんと川畑を照れさせるという快挙を成し遂げた!

「買うから、頼むから、もう辞めてくれ」
サングラスを覆うように額に片手をやった川畑の、頬が少しだけピンクだった。

あ…可愛い。
< 183 / 199 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop