モノクロの音色よ鮮やかに響け
「…書いたか?」
「あ、はい」
聞かれて川畑の沈黙が私の為だったと気付いた。
「次、買い物。
基本的に俺が言った物を買って来ればいい。
自分で必要と思う物があれば買ってもいいが、何をどれ位買ってどこに置いたか、必ず報告。
パンと牛乳、リンゴ、バランスメイト、緑茶は切らさないように。
金はその都度渡す」

そこまで言うと、黙って音に指を踊らせる。
私はそれが無言の催促のように感じて、焦って書き留めた。
「書きました」

「区切りの良い所で昼休みを一時間とってくれ。
ここで食べても、外に出てもいい。
それと…」
川畑はわざと少し間を置いた。
「俺の事は気にしなくていい。身の周りの事は自分でやる」
「…わかりました」
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