モノクロの音色よ鮮やかに響け
中庭に洗濯物を干し終え、靴を持ってサンルームから家に入った時、チャイムの音がした。
「開いてる。入れ」
川畑の声。今朝私がチャイムを押した時と同じ台詞だ。
いつもこの調子なのだろう。
靴を置きに玄関へ行き、ちょうど出前の寿司屋さんと川畑と鉢合わせた。
「釣りは要らない」
「え、でも…」
寿司職人というより配達要員の為のバイトらしい風貌の若い店員が、寿司桶2つと壱万円札を手に困っている。
「おいくらですか?」
私は思わず横から声をかけた。
「上寿司2人前で4200円です」
靴を置いてから私が寿司桶を受け取ると、店員さんはほっとした笑顔で、腰に巻いてるバックから釣りを出して川畑へ渡そうとした。
川畑は手に触れた札は掴んだが、チャリチャリン、と音を立てて小銭が落ちた。
「開いてる。入れ」
川畑の声。今朝私がチャイムを押した時と同じ台詞だ。
いつもこの調子なのだろう。
靴を置きに玄関へ行き、ちょうど出前の寿司屋さんと川畑と鉢合わせた。
「釣りは要らない」
「え、でも…」
寿司職人というより配達要員の為のバイトらしい風貌の若い店員が、寿司桶2つと壱万円札を手に困っている。
「おいくらですか?」
私は思わず横から声をかけた。
「上寿司2人前で4200円です」
靴を置いてから私が寿司桶を受け取ると、店員さんはほっとした笑顔で、腰に巻いてるバックから釣りを出して川畑へ渡そうとした。
川畑は手に触れた札は掴んだが、チャリチャリン、と音を立てて小銭が落ちた。