訳有彼氏

 「聖子!空だ!鳴海が倒れた!」

 こうしたのは、長門。

 それでも空は心を張り裂けそうなほど痛めた。

 空の叫びに、里美・聖子は飛んで来てくれた。

 夕方のこの時間に家にいるのは、この二人しかいない。

 ダラりと空の腕の中で力のない誘に聖子は腰を抜かした。

 「里美。」

 「部屋に寝かせて。」

 里美は真剣な表情で、空を誘導すると聖子を立たせた。

 「里美。里美、俺」

 
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