訳有彼氏
項垂れた私の頭をみー君が撫で、余計に悲しくなる。
「ゆう。起きたか?」
「お姉。おはよ」
ノックもせずにお姉が入ってきて、何気にビビるチキンな私。
「熱は、引いたな」
私のおでこに手をあて、お姉は頷いた。
「熱、あったんだ」
「あった。」
人事のようなお姉の発言にムッとしていれば、お姉は掛け時計に目をやった。
「もう起きろ」
「…絶対安静なのでは?」
「起きろ。」
「はい。」
有無は言わせないらしい。