訳有彼氏

 「わかってんなら、迷うなよ。バーか」

 …え?

 わざと…?わざと私を怒らせるために?そんな…

 …とか、少女漫画みたいなことは思わない。

 
 「孝太さん。お姉にいくらもらいました?」

 「んげ…」

 「…やっぱり。どうせお姉の差し金だろうと思いました。」

 「なんでばれた?」

 「だって。休んでる日にまで家庭教師って…ありえない。」

 「…あっそ。」

 孝太さんは笑いながら部屋を出て行った。

 なんだったんだ。あの人は。

 
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