恋の短編集
その本を買うと家に帰った。

「今日はね、パパが部下の方を連れてくるって、忙しいわ」

「そう・・・」と無愛想に答えた。

さゆみ手伝ってね」

「その中にいい男もいるかもよ」と言うと母は笑った。

「いい男なんて連れてくるわけないジャンあはは・・・」

「分からないわよ、今日はすき焼きにするから」

「はーい」と返事を返したと同時に玄関のドアのベルがなった。

母が先にお茶を運び、次に私はお菓子を運んだ。


父は「娘のさゆみです」と私を皆に紹介した。
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