想い

将棋

僕は香車だ。
どこにいても
前しか見えません。

進んだら進んだだけ。
後ろにも行けません。

「いろんなところが
見れる金になりたい。」

そう思って
前に進んでみた。
そしたら金に
なれたんだ。

でも何かが違う。
景色は変わったのに
見えなくなったものがある。

そうだ!
今まではもっと先が
見えてたんだ。
近くしか見れなく
なっちゃった。

もう元には戻れない。
後悔しても
仕方がない。
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