桃色彼氏と帰り道


明らかに話の重要事項は
そこではないが
やっぱり彼女としては
彼氏に自分より大人な女子が
近くにいるのは気になってしまう。。



「聞いてんの?」



色んな思考でちょっとフリーズしてしまった。



「きっ聞いてるよっ!!」

「で、痴漢多いらしい。」




ふーん。



な話だ。



確かにいつも使っている電車に
痴漢が出るのはあまり
好ましくないが
正直あたしには関係ないような…



だってあたしが痴漢するんだったら
わざわざこんな奴選ばないだろうし…




「お前は会話をしてんだから返事をしろ。
俺が独り言言ってるみたいだろ。」

「あぁ。ごめんごめん」

「で、痴漢が多いんだよ。」

「それはそれはー大変だねー」


さぞかしそのお友達は
美人さんなんだろーなー。

大変そーだなー。


とか卑屈な事ばかり考える。

そうするとあらためて自分が
女だと思い知ることになる。



すると、悠夜さため息をついた。




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