Tricksters




最後に、李花は「うん」と素直に頷いて手を振った。

「バイバイ、じゅんちゃん
李花の荷物いらなかったら捨ててね」


「ああ」


俺が頷いたことで、本気の破局成立だ。

李花がいなくなる前に、バタンと扉を閉めた。

二日酔いの頭を抱えてうずくまる、


「なんでだよ……」


李花が、ただ一言でも俺を信じてくれたなら……









「ああー、女泣かせだなぁ」

< 100 / 305 >

この作品をシェア

pagetop