Tricksters
詐欺師養成講座
タカシくんは、「けっ」と悪態ついてから走り去った。
オレンジ色のデメキンみたいな、DEMEKINの作業着は今日もサイズがあってなかった。
「はあ……」
嘘つくって疲れる。
俺は、嘘が嫌いだ。
「お待たせしました」
「いえいえ、すみません。社に戻りましょうか?」
「はい、すみません」
結局、俺はまた何も掴めない。
「失礼ですが、真部くんはおいくつなんですか?
すみません」
トリックスターズに、城田部長と戻ることになった。
DEMEKINのビルからは地下道で地下鉄に繋がっている。
「俺?
俺は、22です」
「若いですね~ぐふふ
ああ、笑ってしまって
すみません」