Tricksters
「ははは、
証明とかいいですから
自分で想像できましたから、大丈夫です」
冷や汗かきながら、内藤部長と距離をおく。
「可愛い~
淳一くんみたいに若い子は、とにかく場数こなしたほうがいいわよ?
ベッドも、仕事も。
そうやって皆、男に磨きがかかるんだからね♪
でも多分、ゼンは淳一くんの素直でうぶなところが気に入ったのよね」
「気に入った? 俺、嫌われてますよ。
虐められてばかりだし」
人生こんな酷い仕打ちにあったの、はじめてだ。
「やだぁー泣かないでぇ」
「泣いてません。
断じて泣いてませんから」
内藤部長がまた抱きついてこようとするから、俺は慌てて避ける。
そう何回も「ふー」とか「チュ」とかされてたまるか!