Tricksters
「そうか……」
アイツ、友達に言ってないんだ……
「ちょっと淳一くん、その話ちゃんと聞かせてよ!」
「そうだよ。私たち、お昼の休憩一時間しかなくて、もう戻らなきゃいけないから……」
「そうだ! 今夜、智と三人で飲むから淳一くんもおいでよ」
「えっ……いいよ」
ってか、なんで俺が彼女との別れた理由説明するために同級生の飲み会行かなきゃなんねーんだよ。
意味わかんねー。
「眞子じかん!」
「ホントだ! ヤバイ。
淳一くん、これ私の携帯番号書いてあるから」
無理矢理手渡された一枚の名刺
「武尊之銀行?
お前ら、武尊之で働いてんのか?」