Tricksters



ミエちゃん

いつも暇そうじゃん。
予定って何だよ?


しかも、画像プレゼント作戦で築いた友好的な関係に傷がつきそうな程

俺を、睨んできた。



「ごめっ、じゃ
電話して外で会うから大丈夫」

両手上げた俺を見て、タカシくんはクスクスとムカつく笑い声をあげた。



「だっせぇー淳一」


タカシくんは、慣れた手付きで
使用済みマットをくるくると丸めて小脇に抱えると、こう言った。


「管理課の尾林さんいらっしゃいますか? モップの柄の部分が壊れたと聞いたので修理に伺いたいのですが」


ミエちゃんは、パッツン前髪を一ミリも動かさず、口元だけで笑を作る。


「承っております。
少々お待ちください」


受付ディスクにある社内通話専用の電話機の受話器をあげるミエちゃん


ヤバい!
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