Tricksters


「とにかく、お仕事をしようじゃないか。淳一くん」


所長は、急に真面目な顔つきで俺の肩を叩いた。


俺の後ろでは、ユカリさんが殺人犯的な目付きで所長を睨みつけていた。



「だから、仕事って何なんだよ?」


昨日みたいな人助けなら、俺はコイツを少し見直す。

それで、手伝いくらいならしてやってもいい。

李花の母親の反応から見ても、例え埋もれた地下でも青天目に事務所を持つことは凄い事らしいからな。



だけど、シラを切って
まだ手品とかなんとか言うなら

今すぐ、職安に行って新しい仕事を探すと決めてきた。





< 48 / 305 >

この作品をシェア

pagetop