ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
ううん――あたしは別に
何にも、しがみついて
なんかない。


だからもう、やめて。


わけのわからない言葉で
あたしを振り回すのは、
もうやめてよ。


「どうしてあたしに
まとわり付くの?

あのお客様との仲裁したのが、
そんなにムカついた?

だけどそんなの、あたし
には――」


あたしはただ、自分の
仕事をしただけだ。


それで柚木クンがあたしを
疎もうが嫌おうが勝手だし、
素顔を見せたって別に
かまわない。
ただ、知ってるだけなら。


でもこんなふうに、その
素顔であたしに踏み込んで
こられたら困る。


あたしはそんなのこれっ
ぽっちも求めてないのに、
反則だ。


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