ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
「どうしてあたしがこんな
目にあわなきゃいけないのよ。

あたし、そこまで柚木クンに
恨まれる覚えはないわ」


高ぶる声を出来るだけ
抑えて、一気にまくし立てた。


柚木クンは、時々グラスを
傾けながら黙ってそれを
聞いてる。


そしてあたしの言葉が
途切れたのを見て取ると、
コトンとグラスを
コースターに戻して、


「だから、オレを怒らせた
お仕置きだって言ってるじゃん」


「お仕置きってそんなの――!!」


元々見当違いな怒りなのに、
それこそふざけた話。


批判の言葉を叩きつけようと
したけれど――その声を、
柚木クンが思いがけない
言葉で奪った。


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