ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
「……同じようなことじゃない」


「どこが。全然違うだろ」


呆れた声で言って――次の
瞬間、彼は頬に触れてた
手を首の後ろに回し、
グイッと引いた。


あたしの顔は、強引に彼の
胸にうずめられる。

起き上がろうにも押さえ
つけるようにしっかりと
固定されてて、無理だった。


「やっ……何すっ――…」


「何って、文字通り胸を
貸してるんだよ。

悲しいなら、もっと泣けばいい」


「やめてよっ。そんなの
いらない……!」


どうして、あなたはそうなの?


さっきまで散々あたしの
心をえぐるようなことを
言ってたくせに、なぜ今に
なって急にそんなことを
言うのよ。


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