ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
だってあたしはもう、拓巳
とは終わったんだから。


これから何が起ころうと、
あたしが拓巳に責められる
ことはないし――ああ違う。

もう、拓巳のことなんて
考えるのはやめよう。



――落ちてしまえばいい、
このまま。


このキスに酔っていれば、
あたしはきっと、これ以上
悲しい涙を流さなくて
いいんだから。


「柚木ク―――…」


あたしを支える腕に、
しっかりと体を預け。


あたしは無意識のうちに、
濡れた声でその名を呼んで
いた――…。





     ☆☆☆☆☆


_
< 140 / 469 >

この作品をシェア

pagetop