ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
越えてしまった一線。
あたしは彼の、上司なのに。
(前のあたし達に……
戻れる……?)
静かに眠る横顔に、無意識の
うちに指を伸ばすあたし。
頬にかかる黒い髪にそっと
触れようとした、まさに
その時――…。
――ピリピリピリピリッ!
突然部屋に鳴り渡った電子
音に、あたしは飛び上がり
そうなほど驚いた。
「えっ……なっ、何っ?」
携帯か時計のアラーム
みたいに聞こえる。
けど、あたしには全く身に
覚えのない音。
ホテルの部屋だから周りは
馴染みのない物ばかりだけど、
でも勝手にアラームが
鳴るわけもないし……。
_
あたしは彼の、上司なのに。
(前のあたし達に……
戻れる……?)
静かに眠る横顔に、無意識の
うちに指を伸ばすあたし。
頬にかかる黒い髪にそっと
触れようとした、まさに
その時――…。
――ピリピリピリピリッ!
突然部屋に鳴り渡った電子
音に、あたしは飛び上がり
そうなほど驚いた。
「えっ……なっ、何っ?」
携帯か時計のアラーム
みたいに聞こえる。
けど、あたしには全く身に
覚えのない音。
ホテルの部屋だから周りは
馴染みのない物ばかりだけど、
でも勝手にアラームが
鳴るわけもないし……。
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