ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
モーニングコール?
――って、誰に?
ポカンとするあたしの横で、
柚木クンは短いボタン操作で
発信し、携帯を耳に当てる。
しばらくの沈黙の後
応答があったようで、
「あ、もしもし千晶(チアキ)?
――うん、おはよう。
ゴメンね、昨日結局帰れなくて。
ん? そうだよ、会社。
……うん。そう。
じゃあ、千晶も仕事頑張って」
ひとしきりそんなことを
話してから、柚木クンは
怖いくらいの無表情で
通話を切り、携帯を枕元に
放り投げた。
(ちょっと待ってよ……
何、今の?)
千晶? って、女の名前だよね?
_
――って、誰に?
ポカンとするあたしの横で、
柚木クンは短いボタン操作で
発信し、携帯を耳に当てる。
しばらくの沈黙の後
応答があったようで、
「あ、もしもし千晶(チアキ)?
――うん、おはよう。
ゴメンね、昨日結局帰れなくて。
ん? そうだよ、会社。
……うん。そう。
じゃあ、千晶も仕事頑張って」
ひとしきりそんなことを
話してから、柚木クンは
怖いくらいの無表情で
通話を切り、携帯を枕元に
放り投げた。
(ちょっと待ってよ……
何、今の?)
千晶? って、女の名前だよね?
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