ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
(家に帰れない?
追い出されたって……
つまりあの、“千晶さん”の
家をってこと――?)
「どうしてよ? 跡なんて
もう消えてるじゃない。
それに喧嘩って、いつ
その人に会ったのよ?」
「消えてないよ。よく見てみろ」
つっけんどんに言われて、
あたしは渋々ながらも彼が
指差す辺りを注意深く見つめた。
すると――…。
「あ…………!」
傷ができてる。
頬骨の辺りに、横に伸びる
微かな赤い筋が、一本。
ちょうど眼鏡のフレームの
下だから、眼鏡をかけてれば
わかりにくいけど……。
(あたし、爪で引っかい
ちゃってた……?)
_
追い出されたって……
つまりあの、“千晶さん”の
家をってこと――?)
「どうしてよ? 跡なんて
もう消えてるじゃない。
それに喧嘩って、いつ
その人に会ったのよ?」
「消えてないよ。よく見てみろ」
つっけんどんに言われて、
あたしは渋々ながらも彼が
指差す辺りを注意深く見つめた。
すると――…。
「あ…………!」
傷ができてる。
頬骨の辺りに、横に伸びる
微かな赤い筋が、一本。
ちょうど眼鏡のフレームの
下だから、眼鏡をかけてれば
わかりにくいけど……。
(あたし、爪で引っかい
ちゃってた……?)
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