ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
どうやら知らないうちに、
あたしは彼にこんな傷を
負わせてしまってたらしい。
「一日二日じゃ消えないよ。
千晶は鋭いから、こんな顔
見せられない。
それでしばらく帰らないって
連絡入れたんだけど――」
柚木クンはそこで一度言葉を
切り、大きくため息をつくと、
「ぶっちゃけ前から、オレの
素行不良は疑われてたから。
急にどうした、浮気じゃ
ないのかって責められて、
勝手に有罪にされちゃったよ。
“私が嫌なら帰ってくるな”
だってさ」
「だってさ、って、
あなたね……」
勝手にも何も、実際あなたは
クロじゃない。
_
あたしは彼にこんな傷を
負わせてしまってたらしい。
「一日二日じゃ消えないよ。
千晶は鋭いから、こんな顔
見せられない。
それでしばらく帰らないって
連絡入れたんだけど――」
柚木クンはそこで一度言葉を
切り、大きくため息をつくと、
「ぶっちゃけ前から、オレの
素行不良は疑われてたから。
急にどうした、浮気じゃ
ないのかって責められて、
勝手に有罪にされちゃったよ。
“私が嫌なら帰ってくるな”
だってさ」
「だってさ、って、
あなたね……」
勝手にも何も、実際あなたは
クロじゃない。
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