ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
とろけるくらい溺れさせて、
もしかしたらこのまま失った
恋の痛みを忘れられるかも……
なんて、かすかな期待を
抱かせてくれた人が。


それが――実は別の女と
同棲してるような男で、
翌朝には目の前で本命に
モーニングコールしてて。


結局あたしと寝たのはその
程度の気持ちだったんだって、
見せつけられて――…。


(お門違いだってわかってても、
ショックなのよ。

実際そうなんだから、
仕方ないじゃない……!)


ほら。今もまた、チクチクと
胸が痛い。


こんなふうに話してたって、
近づいたのはカラダだけ。


あたしには柚木クンの
考えてることが、さっぱり
掴めないよ。


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