ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
今さらながら気になった
あたしは、その日の夜、
思い切って彼に聞いてみた。


今夜もソファに座って本を
読んでた柚木クンは、感情の
ない顔でチラリとあたしを見て、


「そんなこと聞いて
どうすんの?」


「えっ? べ、別にどうも
しないけど……そんな
怪しい人間、普通はそう
いないから聞いてるだけよ」


取り繕うようにそう言うと、
柚木クンはフッと苦笑いして、


「怪しいって、ずいぶんな
言い方だな。

――別に、面倒臭いから
ああしてるだけだよ。

誰とも深く関わりたいと
思ってないし、干渉も
されたくない。だから」


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