ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
それに、隠そうとする
そぶりや後ろめたさを
感じている様子もない。


――他の女の人との過去も、
あっけらかんとした顔で
話した彼だから。


聞けば、教えてくれるん
だろうか……?


「あの人――ホワイト・
マリッジの社長と、
どういう関係なの?」


思い切って尋ねた声は、
少しだけ張り詰めていた。


柚木クンは片方の眉だけを
あげて、皮肉っぽい笑みを
浮かべると、


「そんな回りくどい聞き方
しないでもいいって。

美咲だって想像ついてるん
でしょ?」


「え―――…」


ドクンと胸が跳ねる。


柚木クンの視線は、まるで
あたしを試そうとしている
ように見えた。


_
< 236 / 469 >

この作品をシェア

pagetop