ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
「昔の……恋人?」


あたし自身がそれを口に
しないと、柚木クンは
答えてくれないように
思えて、かすかに震える
声を紡ぐ。


柚木クンはまっすぐ
あたしを見て、


「だから、“恋人”って
いうとオレには微妙に
ハズレだよ。

前にも言ったろ。
正確には、“飼い主”」


「……………」


どんな言葉を使っても同じだ。


「……彼女にも、“ご奉仕”
してたんだ?」


住む所を与えてもらう代わりに。


「ウン。

役に立たなきゃ申し訳ない
からね」


「――――そう」


やっぱり、思っていた
とおりだった。

そう思ったら、なぜか
ため息がもれた。


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