ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
そんなあたしの考えも
わかってるのか、柚木クンは
まっすぐあたしを見て、
首を横に振る。


「オレがもう少し幼ければ、
気づかないまま数年は一緒に
いられたかもしれない。

でも、残念ながらオレは、
昔から敏感でね。
一年も経つ頃にはハッキリ
わかった。

彼女がオレを引き取った
のは、お節介でもなければ
優しさでもない。

そして彼女が欲しがってる
のは、“息子代わり”
なんかじゃないって――」


「……………っ」


胸の中を、黒い疑念が渦巻く。


それを確かめるのは怖いと
思えた。


だけどあたしももう、その
真意を知らずにはいられない。


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