ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
「……………?」
忘れてるってどういうこと
なんだろう。
曖昧で、何だかよくわからない。
あたしの怪訝な表情は見て
気づいたと思うけれど、
柚木クンはそれには触れる
ことなく、こう続けた。
「オレには最初からわかってる。
だから自分の家も持たないし、
仕事だって……必要なら
ちゃんと役に立てるように、
いつでも準備してるんだ。
これ以上、何を求めるって
言うんだろうな――」
「柚木クン……」
その言葉はもう、あたしに
向けられたものではないと
気づいて。
あたしは何も、言い返す
ことができなかった……。
☆☆☆☆☆
_
忘れてるってどういうこと
なんだろう。
曖昧で、何だかよくわからない。
あたしの怪訝な表情は見て
気づいたと思うけれど、
柚木クンはそれには触れる
ことなく、こう続けた。
「オレには最初からわかってる。
だから自分の家も持たないし、
仕事だって……必要なら
ちゃんと役に立てるように、
いつでも準備してるんだ。
これ以上、何を求めるって
言うんだろうな――」
「柚木クン……」
その言葉はもう、あたしに
向けられたものではないと
気づいて。
あたしは何も、言い返す
ことができなかった……。
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