ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
3 草食男に迫られた場合の、かわし方
☆☆☆☆☆
11月も半ばを過ぎ、他の
業界でもそうだろうけど、
あたし達にとっても忙しい
時期がやってきた。
年内の顧客獲得数が今年の
総成績になるから、ノルマが
達成危うかったりすると、
上司も目の色が変わってくる。
でも実際、毎年無茶な数字が
ノルマにされてるから、
絶対どこのチームも達成
できてない。
要は、とにかく最後の追い込み。
『何がなんでも客を取れ!』
っていう空気になるわけだ。
「雅絵(マサエ)、どうだった?」
カウンセリングルームから
出てきた自分の部下に声を
かけると、雅絵はシュンと
肩を落とす。
_
11月も半ばを過ぎ、他の
業界でもそうだろうけど、
あたし達にとっても忙しい
時期がやってきた。
年内の顧客獲得数が今年の
総成績になるから、ノルマが
達成危うかったりすると、
上司も目の色が変わってくる。
でも実際、毎年無茶な数字が
ノルマにされてるから、
絶対どこのチームも達成
できてない。
要は、とにかく最後の追い込み。
『何がなんでも客を取れ!』
っていう空気になるわけだ。
「雅絵(マサエ)、どうだった?」
カウンセリングルームから
出てきた自分の部下に声を
かけると、雅絵はシュンと
肩を落とす。
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