ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
(てゆーか、オレじゃん……)


オレがヤンキーやってれば、
こんなだったのか。


冗談のようにそう考えながら、
瞬也はようやく、長年の
謎が解けたと思っていた。


「そういうことか……」


ここまで自分と瓜二つで、
気づかないわけがない。


つまり――この自分そっくりの
男子が、母親のかつての
恋人で、身篭ったとわかると
情けなく逃げた、自分の
父親なのだろう。


そして、彼に触れられ、
恥ずかしそうに動揺している
様子の蘭子。

彼女の表情には、明らかに
彼に対する恋慕が伺える。


「そういうことなら、
言ってっての――」


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