ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
「ホントだってば」


即答したけれど、奈々は
ふに落ちない表情で
切り返してくる。


「でも美咲、ここ最近
元気なかったじゃん。

それってやっぱ、まだ
落ち込んでるってことじゃ――」


「え―――…」


ドキッとした。


“元気がなかった?”

あたしは、普段通りに
振る舞っていたつもり
だったんだけど。


だけどもし、奈々には
それが空元気と見抜かれて
たんだとしても。


―――その原因は、
拓巳じゃない。


拓巳のことは、自分でも
信じられないくらい、遠い
昔のことのように感じてる。


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