ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
     ☆☆☆☆☆



会社で些細な違和感を
感じたのは、それから
さらに数日経った頃だった。


会社と言っても、正確に
言うとオフィスでという
わけじゃない。

正しくは、社屋ビルの一階
ロビーや、ランチに出た外とか。
つまり、仕事中のオフィス
以外の場所で。


発端は、ある日の昼休みだった。


「ねぇ奈々。あの人昨日も
あそこにいなかった?」


奈々と一緒にランチに
出ようと、ビルの一階を
エントランスへと向かって
歩いていた時。


あたしは怪訝に思って、
試しに奈々にも尋ねてみた。


「え? あの人……って、誰?」


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