ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
どう考えても、好意的な
話だという予感はしない。

それにさっきから、人を
威圧するような高圧的な
口調がどうにもカンに障る。

だからそれに対抗するための、
ささやかな強がりだ。


蘭子さんはそんなあたしを
見て、フッと微笑をもらすと、


「そう。それじゃあ、
さっそく本題に入らせて
頂くわね。

――あなたまだ、瞬也の
ことが好きなのかしら?」


「――――は?」


聞き返すまでに、たっぷり
数秒の時間を要した。


薄々柚木クン絡みだろうとは
察してた。

だけどそれでも、こんな
質問が飛んでくるとは
思ってもなかったから。


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