ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
もちろん彼女には、それを
実行するだけの力がある。
彼女は本気だろう。
「最低―――…」
もう何度、この言葉を
繰り返したかしれない。
―――仕事か柚木クン、
どちらかを選べって?
冗談じゃない。そんなの、
天秤にかけるようなこと
じゃない。
それに仕事はあたしに
とって掛け替えのないものだ。
やりたくて選んだ、今の仕事。
苦しい時期もグッと堪えて、
ようやくチーフっていう
役職も得たのに。
手放すことなんて、できる
わけない。
「あたしは――…」
迷いは不思議となかった。
あたしは深く息をついて、
まっすぐに目の前の蘭子
さんを睨みつけた―――。
☆☆☆☆☆
_
実行するだけの力がある。
彼女は本気だろう。
「最低―――…」
もう何度、この言葉を
繰り返したかしれない。
―――仕事か柚木クン、
どちらかを選べって?
冗談じゃない。そんなの、
天秤にかけるようなこと
じゃない。
それに仕事はあたしに
とって掛け替えのないものだ。
やりたくて選んだ、今の仕事。
苦しい時期もグッと堪えて、
ようやくチーフっていう
役職も得たのに。
手放すことなんて、できる
わけない。
「あたしは――…」
迷いは不思議となかった。
あたしは深く息をついて、
まっすぐに目の前の蘭子
さんを睨みつけた―――。
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