ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
美咲を巻き込みたくなかった
から何も話さずここへ来た
のに、まさかひそかに
調べて接触していたなど、
思ってもいなかった。


「あの人、なんて?」


「柚木クンの様子がおかしい
から、直前の同棲相手に
何かあるんじゃないかって
調べたみたい。

それに、会社を守るような
取引したのも……」


「……………」


押し寄せる脱力感で言葉が
出なかった。


それでは美咲ももう、今回の
蘭子との取引を知っていると
いうことだ。


(なんてことしてくれんだよ、
あの人は……)


美咲は何も知らず、ただ
今まで通り仕事に打ち込んで
欲しかったのに。


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