ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
気づかないうちに――
あたしはもう、この声と
体温に、甘く溶かされる
体質になってしまったみたいだ。



「んっ―――…」



焼けるように熱く、唇が
深く重なった。


痺れるような激しいキス。

柚木クンの唇は、あたしの
中の色んなものを侵食してく。


「好きだよ、美咲。

ずっと、オレだけのものに
したかった」


「ん………。
柚木クン、ここは……」


内から来る衝動は、あたしも
抑えられない。

だけどここは、あの
女の人の部屋だ。


「……行こうよ。
ここじゃない所へ」


キスを中断して囁くと、
柚木クンも『もっともだ』
と言うように頷いた。


_
< 424 / 469 >

この作品をシェア

pagetop