ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
「それからはもうずっと、
美咲を見てたよ。

手に入れることは叶わない。
見てるだけでいいと思ってた。

近づくつもりも、全く
なかった。それが――…」


「………それが?」


「初めてキミに触れたあの日。

あの日のオレは、少し
おかしかったんだ。

蘭子さんがまたオレの
同居人にちょっかいを
出してきて、色々と揉めた
翌日だった。

きっとムシャクシャ
してたんだね」


「そうだったの……」


あの頃はまだ何も知らず、
柚木クンもおとなしい草食
男だと思ってたあたし。

彼の異変になんて、全く
気づいてなかった。


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