ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
「いるよ。

やっと手に入れたんだ。
もう二度と、離さない」


瞬也はそう囁いて、ギュッと
自分の胸に押しつけるように
あたしの肩を抱いた。

息の詰まるような苦しさが、
だけど、嬉しい。


「でも――…」


ふと、瞬也の声が陰りを帯びる。


わずかにためらった後、
彼は静かに言った。


「明日から、何が起こるか
わかんないよ。

いや、もしかしたら
今この時でも」


「ん………」


瞬也の言おうとしている
ことはわかる。


蘭子さんの元を飛び出して
きた瞬也。

彼女は夜まで仕事で戻らない
はずだと言ってたけど、
そろそろ気づいてるはずだ。


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