ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
「瞬也―――…」


その言葉に、不覚にも
ジンと胸が熱くなってしまった。


以前の瞬也は無気力で、
自分から行動を起こすことを
ずっと避けてた。


その瞬也から、こんな
言葉が聞けるなんて。

瞬也はもう、変わり始めて
るんだ。


「――わかった。行こう」


そう。どうせ全部バレてる
なら同じことだ。

瞬也の言う通り、正々堂々と
自分達の気持ちを宣言しよう。


たとえそれで彼女を余計に
怒らせたって、あたし達は
戦うって、決めたんだから。


「――ん。サンキュ」


「お礼言われることじゃないよ」


そう答えて、あたしは再び、
瞬也の胸に顔をうずめた――…。





     ☆☆☆☆☆


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