ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
あたしと瞬也の声が綺麗に
重なった。
それきりもう、蘭子さんが
こちらに向き直ることは
なかった。
彼女は小さな背中を向けた
まま、早口で吐き捨てる。
「わかったわ。
もういい、出ていきなさい」
「蘭子さん。オレは―――」
「出ていきなさいって
言ったでしょう!」
ピシャリと言い切られて、
思わず顔を見合わせるあたし達。
あたしにはまだ少し、
これでいいのかという
不安があった。
だけど瞬也は、蘭子さんの
態度から何か感じるものが
あったのか、
「行こう、美咲」
「でも―――…」
『ホントにいいの?』と
いう意味を込めて見つめた
瞳にも、瞬也は頷いて、
「うん。帰ろう」
_
重なった。
それきりもう、蘭子さんが
こちらに向き直ることは
なかった。
彼女は小さな背中を向けた
まま、早口で吐き捨てる。
「わかったわ。
もういい、出ていきなさい」
「蘭子さん。オレは―――」
「出ていきなさいって
言ったでしょう!」
ピシャリと言い切られて、
思わず顔を見合わせるあたし達。
あたしにはまだ少し、
これでいいのかという
不安があった。
だけど瞬也は、蘭子さんの
態度から何か感じるものが
あったのか、
「行こう、美咲」
「でも―――…」
『ホントにいいの?』と
いう意味を込めて見つめた
瞳にも、瞬也は頷いて、
「うん。帰ろう」
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