欲しいものはなんだっけ【BL】
外から聞こえる、
主に俺のゲームの音とかに、
気が散らないよう、音楽をかけた。
俺はそうなんだと思った。
そして鍵を開け、
部屋に飛び込んでみれば。
「こーうちゃー……」
ベッドに腰を下ろし、
目を見開いてこっちを見る幸樹。
同じく目を見開いて幸樹を見る俺。
原因はあれだ、
幸樹の、そして周囲の状態。
いつもはローテーブルの上に置かれたティッシュ。
それがベッドの上、幸樹の手元に。
乱れた服、というか露出された下半身。
そして肝心の手。
……一人遊びの真っ最中でした。
謝りでもするか見なかった事にして、
大人しく部屋を出て行けばいいのに、
どうして俺は、ドアを閉めてしまったんだろうか。
呆然とする幸樹。
何を言おうか悩む俺。