イケメンくんと甘めな恋
私が苦しんでいるのがわかると、沙夜ちゃんは申し訳なさそうに私から離れる
「瑠菜の制服姿がかわいかったから…つい」
かわいいって……あなたのほうが十分かわいいから!!
「でも、その眼鏡どうしたの?」
沙夜ちゃんはそう言って、私の目を指差す。
「瑠菜って目よかったよね?おしゃれとか??」
沙夜ちゃんの言うとおり、私は別に目が悪いわけじゃないんだけど…
「お兄ちゃんがかけていけって……」
「あぁ、そういうことね…」
そう。私には4つ年上の兄がいる
瑠夏(るか)っていうんだけど、
お兄ちゃんは世に言う『シスコン』って奴で…
朝学校に行く前に、お兄ちゃんにこの眼鏡を渡されて、しょうがなくかけてるわけです…
沙夜ちゃんとは小学校のころから一緒だから、私のお兄ちゃんがシスコンなことも知っている
「でも、よかったわね。ダサイ眼鏡じゃなくて、かっこいい黒縁で」
「まぁ、そうだね。」
でも、普段眼鏡をかけ慣れてないから変な感じがする…
「やっぱ、取ろうかなぁ…」
「ダメ!!かけてなさい!!!」
私が眼鏡を取ろうとすると、沙夜ちゃんに阻止された
「えー…なんでよ……」
「眼鏡外したら、瑠菜なんてすぐに男どもの餌食よ!?」