ナミダヅキ



「俺は反対だ。」



アカカギが私に顔を向けながら言う。



アサギに向けての言葉だろうか、それとも私に向けてのだろうか・・・



「でもねアカカギ・・・」



アサギの申し訳なさそうな声が聞こえた。



だがアカカギは譲らないような視線を面の上からアサギに向ける。



アサギは言葉を詰まらせた。



「アサギ、そんな事をして一族の名誉が汚されないとでも思って・・・」



「最後のお願いなの!!」



強く発せられたアサギの言葉が部屋の中に響いた。




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