ご主人様との甘い契約
「・・・・なんだよ、気持ち悪りーな。」
俺はまた不機嫌さを取り戻した。
「また新しい婚約者を考えておく。お前はもう22歳。それにこの会社の後継者だ。」
あ、新しい婚約者・・・?
「ま、まてよ・・。あ、お、親父覚えてるか?山村 春奈。」
春奈の名前を出してしまった。
「・・・ほぅ。山村か。はは、それがどうかしたのか?」
やっぱり、忘れていたのか?
「いや、何でもねぇ。じゃぁ、俺行くな。」
まぁ、春奈の名前を出しとけば・・・。
やっかいな婚約は避けられる。
つーか、婚約する意味、ないし。